静脈内鎮静法
インプラントの手術は、通常の歯科治療よりも大がかりで、治療時間も数時間に及ぶことがあるため、患者様の多くは恐怖心や緊張感を持たれるようです。
静脈内鎮静法は、点滴で静脈に鎮静剤を直接注入し、うたた寝しているような感じでとてもリラックスした状態でインプラント手術を受けることができる方法です。
多くの患者様が“痛みもなく、いつの間にか手術が終わっていた”と仰られます。
静脈内鎮静法のメリット・デメリット
メリット
- 意識が完全になくなるわけではないので、呼びかけに応じられる
- 全身麻酔を行うときのように呼吸管理が必要ない
- 入院の必要がない
- 血圧や心拍数が安定する
デメリット
- 麻酔からの回復は早いが、手術直後は眠気が残る場合もある
- 手術当日は自動車の運転や激しい運動はできない
- アレルギーがある場合は、適用できない場合もある
静脈内鎮静法は、このような方におすすめです
- 恐怖心のためにインプラント手術に踏み切れない患者様
- 緊張しやすい患者様
- 気分が楽な状態で手術が終わってほしいとお考えの患者様
- 嘔吐反射を起こさずに手術を受けたい場合
- 血圧や心臓を良い状態に保ち、手術を受けたい場合
静脈内鎮静法の流れ
1.ご来院
体調が優れない場合は、お早めにご連絡ください。
2.手術前の体調チェック
まず事前に体調のチェックのため、担当の歯科医師が問診を行います。
ご不安やご心配などがあれば、お気軽にご質問ください。
3.点滴の準備
血圧や呼吸を監視する生体モニターを装着します。
4.点滴投与
腕の静脈から、少しずつ点滴(麻酔薬)を投与します。(約10分程度で麻酔が効いてきます)
麻酔の効果を確認し、必要に応じてお口の中に局所麻酔をします。
5.手術開始
麻酔が効いてくると眠くなりますが、全身麻酔のように意識が完全になくなることはありません。
意識があるため、不快なことがあれば会話することも可能です
痛みもなく、リラックスし、うとうととした状態のまま、あっという間に手術が終わります。
6.手術終了
ふらつきや眠気がなくなるまで、横になったまま安静にして頂きます。
十分に意識が回復してから、お帰り頂きます。
当日は、自転車、バイク、お車の運転は出来ません。
注意事項
手術前の注意
- 体調管理に気をつけてください。
- 禁煙して頂きますよう、お願いします。
- 前日の飲酒はお控えください。
手術当日の注意
- お食事(固形物)は、手術の6時間前までにおとりください。ただし、血糖降下剤を服用されている方は、あらかじめ医師にご相談ください
- 水は、 手術の2時間前までは飲んで頂いてもかまいません。
- 血圧計や心電図を装着するため、腕や胸元を開けやすい服装にてご来院をお願いいたします。
- 手術室に入る前には、必ずトイレを済ませておいてください。
手術後の注意
- 少し眠たさが残る場合がありますので、眠気が覚めても平衡感覚が正常に戻るまでは、ふらついたり段差につまづくこともありますので、移動の際は、十分気をつけてください。
- 車や自転車などの運転はできませんので、車をご利用の場合には、付き添いの方に運転して頂くか、もしくはタクシーなどにてお帰りいただきますよう、お願いいたします。
- 当日の入浴は避けて頂き、シャワー程度にしてください。
- 飲酒、タバコはお控えください。
- うがいはなるべく避け、食事は固いものや刺激物はお控えください。